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2004.03.18

「オレ竜」落合の組織改革

三冠王・落合博満に興味を持ったのは、高校生の頃までさかのぼる。
「人に言われた通りにやって失敗するより、自分の思い通りにやって
失敗した方がいいだろ」と言い放ち、
自分なりのやり方ですごい結果を残しまくる落合の行動、言動に
すっかり参ってしまったのである。
影響を受けまくったおかげで、今じゃ会社を2つしくじり、いつの間にか
フリーランサーになってしまったが(汗)。
野球には昔も今もあまり興味はないけれど、そんなわけで落合の
動向だけは気になり続けている。

で、中日監督就任である。
「どうしてもやりたい仕事ではなかった」
「人がやっているのに私ができないことはない」
などと語り、一部から強い反発を買っているのは相変わらずで、
実に素晴らしい。江本とか、谷沢とか。
著書で監督になったらこんなことをやると、ずいぶん前から書いてたくせに。
テレ屋なんだよなぁ。

昨年秋の就任からオープン戦中の現在に至る期間で、落合がやって
きたことは組織運営の観点からみて、とても興味深い。
・「日本一」宣言(組織目標の明確化)。
・FA・トレードの一年間凍結&現有戦力の10%底上げ&右打者の四番育成
(頑張れば生き残る可能性と目標を選手に与えるとともに、選手への信頼感を
表明している。ただし、「一年やってだめならクビ」という刃物も
言外に突きつけているのだが)。
・キャンプ練習1・2軍合同・ベテランは「放牧」。
(日陰に日をあてる一方、ベテランには自己責任のプレッシャーを与えた)。
・「ドラフトのくじはスカウト部長にひいてもらう」発言
(巧妙にフロントとの責任分担を明確化)
・「勝敗は自分の責任」発言
(自分の責任の明確化=勝敗の責任は選手のせいにしない)
・故障の早期報告義務付け(リスク管理とともに、無理して選手生命を
短くしないようとする、選手の立場に立った配慮)。
・10人ブルペンなど、練習環境の整備(大所帯でも効率よい練習を実現)。

要は合理的に練習できるハード面の整備と、選手のモチベーション向上という
ソフト面の改革を行ったわけである。
一・二軍の別なく練習することで、監督が自分自身でこれまで光の
当たらなかった選手を見る機会(=選手にとっては注目してもらうチャンス)
を作り若手の奮起をうながすと共に、ベテランの危機感をあおり、強制する
ことなしに選手が目の色変えて練習に取り組む状況を作り出した。
オープン戦でもそれぞれ応分に出場する機会を与え、競争を促している。
練習内容を選手に任せ、コーチには余計な口出しをしないよう指示したのは
「命令と依存」から「信頼と自律」の関係へと、チームの組織原理を根本的に
変えようとしているのだと思う。

落合はこれまで選手を目一杯褒め上げはしても、けなすことはしていない。
その根底には、「やればできる」という選手への信頼感があるのだと
思われる。アラ探しばかりする指導者が多い中で、これは大変なことだ。
普通の人は、権力を持つとすぐ使いたがるものである。
昨季、手を抜きまくり、勘違いしまくった谷繁にだけは厳しかったがw

そんな一連の流れを見るにつけ
「組織に属する人びとが、活躍できる環境と機会を与えることに会社は
徹する。人の成長が一番重要なんです」
以前取材した、ベンチャー企業経営者のそんな言葉を思い出す。
人的要素の重要性が高まっている現在、先進的な人事・雇用政策を取る
企業とも、落合の方針は大いに通じるものがある。

ああ眠い。続きは次回に。

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