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2004.03.19

「オレ竜」落合の組織改革その2

落合の方法論について、最近の人事制度や組織改革について知識のある人
なら、そうずれたことをしているわけではないと感じるだろう。それが
優勝にすぐ結びつくかどうかは別として。
一方、野球界の反応を見ると、賛否両論というところか。批判するところは
激しく批判している。ただし、中身のないものが多いけれど。
例えば、こんなの

俺がデスクなら、記者に蹴りをいれるレベルだなぁ。
もちろん、落合を批判しているからじゃなくて、最後の段落、ロジックも
日本語としても成立していない。バントすることが、なんで「言うことと、
やることが違いすぎるのだ」となるんだ? 最初からつまらねえ野球を
するって言っているじゃないか。岩瀬宅を間違えたとの記述も、最初は
笑い話かと思ったら、どうも「情報遮断」に対する批判らしい。アホか。
この話なら、系列誌とのスキマ風をもっと面白おかしく書くべきだし、
関係者のコメントも入れるべきだ。そんな腕も取材力もないのだろう。

もう一つ、例を挙げるとこの辺とか。
去年「阪神とダイエーの優勝を的中させた」金村義明による順位予想で、
中日は4~6位で「まったく評価できない」。
驚くべきはその根拠で「そもそも取材ができへんのやから。落合監督が
気の合う連中しか近くでしゃべらせへんのや」。
お前の取材力不足が理由かい!
ちなみに、一位予想が巨人なのはいいとして、ピッチャーに関する記述が
一切ない。野球評論として、あまりにお粗末なのである。
このレベルで飯を食える解説者市場は、興味深い観察対象になりそうだ。

金村はこうも書いている
「若手もレギュラークラスも白紙メニューで本人任せ。何を考えているのか
わからない」
自分で課題を設定して、自分で試行錯誤しながら「やる」練習と、コーチ
からの命令で「やらされる」練習と、長い目で見てどちらが選手の成長に
つながるか。そういうマネジメント方法や教育方針の重要性が世の中で
認識されはじめていることも、彼は知らないのだろう。

もっとも、選手の自主性に基づいた方針を打ち出したからといって、指示・
命令に従うことしかしらない選手たちがうまく動きはじめるとは限らないし、
機能し始めるまでにはそれなりの時間も必要だ。
クビになる方が早いかもしれない。結局、出来上がった選手ばかり集めた
方がうまくいくのかもしれない。
でも、落合のやり方には夢がある。落合自身がそうだったように、大して
期待されていなかった選手たちが輝き始めたとしたら…。
そして彼らが活躍して本当に優勝でもしたら、後々まで語りつがれる
物語になるだろう。
そんなわけで、今年は中日の新しい試みを応援していきたいと思う。

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