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2004.03.21

「自分の仕事をつくる」

自分の仕事をつくる(晶文社)という本を読んだ。
著者は西村佳哲(働き方研究家)。評価は星5つが最高として☆☆☆。

工業デザイナーの柳宗理氏や「サイゾー」の小林弘人氏、天然酵母による
パンづくりで有名な「ルヴァン」の甲田幹夫氏など、優れたものづくりを
している人たちの仕事場を著者は訪ね、その「働き方」について質問し、
考察を重ねていく。
だからといって、それぞれの働き方に関する事細かなレポートを期待した
人は、おそらく失望することになるだろう。たとえば、アウトドア用品の
パタゴニア社をアメリカまで取材に行きながら、広報が語った彼らの
ワークスタイルを右から左に伝えるだけで、それがなぜ成立するかに
ついての質問や分析は行われていない。
他の取材対象者についても同様で、取材が甘い。相手の言葉を受け取るだけ。
それは著者自身も自覚があるようだ。他の著作からの引用も多過ぎるのも、
実にうっとうしい。書き手としてのトレーニングが足りないのは明白だ。
一様にマスプロダクトを否定してかかっている姿勢もいただけない。
我々はマスプロダクトによって、これだけ人口が増えても不自由なく
暮らしているのだから。この点、アマゾンでも激しく批判している人がいた。
好き嫌いを表明するのはいいけれど、それですべてを切ってはいけないよ。

でも、三つ星をつけたのは、考察の面白さと主張への共感からである。
「あるかじめ意味や価値を約束されている仕事など、どこにもない」
結局、価値は自分自身で創り出さなければならない。すなわち、自分の仕事は
自分で創るものなのだ、と私も思う。
 

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