剥落宣言!
おかげさんで、だいぶ腕はラクになりました。
で、気になっていたことをぼちぼちと。
先月、「ファイナンシャル ジャパン」という雑誌が創刊された。
「メディアの論調と世論の高まりに無視し得ぬズレが生じるようになりました」で
はじまる創刊の辞「伯楽宣言!」の執筆者はご存知木村剛氏。
本誌は木村剛責任編集なのである。
ネットの普及で情報革命が現実化し、個人の情報発信力も強化された今、
玉石混交の情報の玉と石を選り分ける敏腕の目利きが必要で、そこに
ファイナンシャル ジャパン創刊の理由があると氏は意気込みを語る。
「一流や本物になるためになすべきことを伝える総合誌でありたい」という。
で、ページをめくると巻頭コラムが現れる。執筆者は西川りゅうじん氏。
へっ? とここで思ったのはぼくだけだろうか。西川氏は「玉」だったのか?
コラムの内容も、首都圏の不動産動向について都心回帰の「あんパン化現象」から
自分の価値観に従って住む場所を決める「ピザパン化現象」の様相を呈しつつあると
言葉遊びを連ねた上で、つくばエクスプレス開通を引き合いにして、今後は
アクセスの良い郊外都市が買いと“ご卓見”を披露する。
プロフィールで「昨今の焼酎ブームを演出」と書いちゃうあたりも含め、
相変わらずの芸風である。
ぼくの好き嫌いをさっぴいても、新たな時代のパラダイムに対応せんとする
雑誌の巻頭にもってくるコラムとしてはどうよ、と思うわけだ。
個々には読み応えのある記事もある。
だが、たとえば第二号の表紙はオリックスの宮内会長をもってきて
「勝ち軍の将、兵を語る」とコピーをつけちゃうあたり、どうなのか。
確かにオリックスは勝ち組ですよ。でもね、プロ野球の再編騒ぎ見ていた人は
「一リーグ制導入を目論んで失敗したケチックスは勝ち組でつか?」と間違いなく
感じるわけですよ。あるいは、近鉄からいい選手だけかっさらって残りは楽天に
払い下げたオリッ鉄は勝ち組かもね、と生暖かく表紙を見つめることだろう。
もちろん、ぼくは新たな雑誌の創刊を心の底から歓迎する者であるのだが
(ライターっすから)、
本誌のスタンスには、世間とのズレを感じるところがある。
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コメント
一言言わせて頂きたい。焼酎同様、人の好き嫌いは勝手だが、10年前に焼酎の酒税が上がり焼酎業界がピンチだった時、大都市で多くの人が芋焼酎や黒糖焼酎に見向きもしてくれなかった頃に、西川りゅうじん氏と氏の事務所のスタッフが自らもリスクを負ってPRに努めてくれたことは事実だし、蔵元の多くは知っている。
ブームになる前の最初の段階での氏の功績は少なくとも小さくはなかった。
http://kouenirai.com/magazine/ma-30_03_01.htm
今も業界ではその恩義に対し感謝の気持ちを持って氏との関係を大切にしている。
初心を忘れないよう、今年3月にも県の業界団体の15周年で氏をお招きして研修会を行う。
http://www.kagoshima-it.go.jp/~takamine/page014.html
投稿: 敬天愛人 | 2005.01.07 23:57