パーソナルブランド
自分のことを深く理解してもらい、相手が受ける印象をコントロールし、わざわざ売り込まなくとも相手が喜んで注文を持ってくる状況をつくりだせたら、こんな素晴らしいことはない。そのために企業は一見ムダとも思えることに湯水のごとくお金をかけ、ブランド価値の向上にやっきになっているわけだ。
で、それを個人のレベルで実現する方法を説いたのが『パーソナルブランディング』(ピーター・モントヤ他 東洋経済新報社)。たとえ勤め人であっても「個」の発揮が重要になっている今、この本が扱うテーマはとても魅力的なものである。
しかし、パーソナルブランディングへの期待感を煽りまくったイントロダクションから先に読み進めていくうち、だんだんつらくなってきた…。
その理由は大きく2つある。①原書のせいか翻訳の責任なのかはわからないが、この手の本にしては文章がやたらクドくて、読むのにとてもつかれる②ここに書かれていることを日本でやったら自意識過剰じゃねぇかと思われそうだ、というネタが多い。
コンセプトは時宜にかなったものだし、参考になる内容も多々あるので駄本ではないが、最大の問題点は、そもそもアメリカでこの本の主要ターゲットとなったような人たち(フリーエージェントの人だろう)が、どれだけ日本にいるかという点にあるんだろうな。
こういうテーマの本であれば、藤原和博氏の『自分「プレゼン」術』をおすすめします。
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