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2006.06.28

世田谷から渋谷へ

珍しく朝、早起きしてテレビをつけると、どの局も女子大生誘拐事件の被害者インタビューで異様な騒ぎなのだった。マスコミでの露出が多い富裕者を狙う手口や、犯人が中国人と韓国人、日本人の混成部隊といった要素が絡み、妙な不安感を感じさせるニュースであった。

 そんなわけで、ここで紹介されていた『世田谷一家殺人事件』(齊藤寅 草思社)を本屋で見つけ早速購入。

2000年の暮れに起きた、何の落ち度もない一家4人を惨殺した事件の犯人を、執拗な取材でジャーナリストが突き止めていく一冊である。著者はあまり長い文章に慣れていないらしく、冗長に感じられる箇所がいくつかあるが、読み進めるうちにそんなことはどうでもよくなってくる。

 著者の取材によれば、世田谷の恐るべき凶悪事件の裏側には「クリミナル・グループ」と呼ばれる中・韓を中心としたアジア系留学生の犯罪ネットワークがあり、ターゲットの情報どころか仲間の“仕事”の一部始終まで共有され、より暴虐の限りを尽くした者がグループ内でのポジションを高めていくのだという。良心の呵責は一切ない。大金を握り締めて母国の地を踏むのが彼らの目的なのである。

 そんなクリミナル・グループの実態を知ると、恩人である身元引受人を殺した大分の殺人事件や福岡の一家四人が惨殺され海に捨てられた事件など、一般的な日本人の感覚では不可解な北東アジア留学生による残虐行為がなぜ実行されたのかを理解する手がかりになる。クリミナル・グループの影を感じさせる今回の誘拐事件において、被害者が無事に保護されたことは不幸中の幸いであったというほかない。

(追記)
 今回の女子大生誘拐事件は、クリミナル・グループとは異なるつながりによる事件だったようです。

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