« 出戻り編 | トップページ | 港のお仕事 »

2007.08.03

「相手の心の中にある宝物」

 ようやく梅雨が明け、あちぃ。午後は仕事にならないなぁ。

感じるマネジメント』 (リクルートHCソリューショングループ編 英治出版)
 本書は世界有数の自動車部品メーカー、デンソーがグローバル化した自社組織において、デンソー・スピリットを共有しようとする取り組みの物語。筆者は取り組みを主導したコンサルタントで、その視点から記述は行われている。
 企業理念やビジョンの重要性は今さら言うまでもなく、おいらも仕事で理念づくりやビジョンを共有するための冊子づくりのお手伝いをすることがあるので手に取ってみたのだが、これが意外と面白かったのでちょいと書評など。
 理念などで会社が大切にすべき価値観を明確にすることはとても大切な作業であるが、本当に難しいのはそこから先だ。立派な理念をつくっても組織に浸透させることができずに終わったケースは掃いて捨てるほどあるだろう。どこぞのコムスンみたいにみんなで唱和したって、そう簡単に社訓の類が人の心に受容されるわけではないのです。まして、デンソーのような世界中に拠点を持つ巨大グローバル企業で価値観を共有する難しさは想像を絶する。
 本書、というかデンソーのケースがユニークなのは、デンソー・スピリットを浸透させる方法論としてキリスト教の伝道に着目し、そこから価値観伝播のモデルをつくり出した点にある。伝道の要諦は「相手の心の中にある宝物」を相手と一緒に見つけながら共に豊かになることにあり、そこから「相手の心の中にある宝物」とデンソー・スピリットをつなぐ方法を筆者らは探っていったのだ。
 キリスト教の伝道については、スペインが南米でやったことなどを考えると、個人的にはろくな印象を持っていないのだけれど、それを抜きにすれば「こんな意外なところからヒントを得て、新たな方法を確立していけるのか」という面白さがあった。

|

« 出戻り編 | トップページ | 港のお仕事 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「相手の心の中にある宝物」:

« 出戻り編 | トップページ | 港のお仕事 »