ヤバイ会計@NOVAのつづき
昨日の続き。NOVAの損益計算書を平成18年3月末期と平成19年3月末期(前期)で比べてみます。
平成18年3月末 平成19年3月末 差額
売上高 698億1200万円 570億6400万円 127億4800万円
売上原価 403億300万円 342億7400万円 60億2900万円
売上総利益 295億800万円 227億9000万円 67億1800万円
営業損失 21億9500万円 25億8900万円 -3億9400万円
経常損失 14億7000万円 12億1100万円 -2億5900万円
当期純損失 30億7000万円 24億9500万円 -5億7500万円
売上高は前年比18.3%減。これはしんどい。売上原価を15%圧縮していますが追いつきません。ちなみに原価の圧縮で大きいのは人件費で、NOVA単体の「駅前留学サービス収入原価明細書」をみると211億9000万円から191億2900万円へと20億6100万円削減しています。1割近く減らしているわけだから、中の人は大変だろうなあ。そういえばあのうざったい小動物のCMをとんと見なくなったと思ったら、広告宣伝費も40億円圧縮していました。そんなこんなの必死のリストラで、営業損失は前期よりは低く抑えられています。
CF計算書を見ると、前期は営業CF、投資CF、財務CFすべてマイナス。『財務3表一体理解法』によると、3つともマイナスのパターンは「営業活動で現金を生み出せていないのに、将来のための設備投資を行い、借入金の返済も行っている。過去に多くの現金の蓄積があった会社なのだろう」と、嫌みまじりで解説していますな。
平18年3月末は財務CFだけはプラスでしたが、平19年3月末は43億9900万円のマイナス。これは平18は社債の発行で49億1200万円ファイナンスしていたものの、平19は5億8400万円しか社債発行できなかったことや、社債償還による支出が前年の約2倍の10億4200万円になるなど、資金繰りの悪化をモロに反映した結果のようです。
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