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2008.01.04

謹賀新年

 謹賀新年。あっという間にもう3日。この先、こんな風にどんどん時の過ぎる速度が加速していくのかな? いくんだろうなぁ。

 毎年、年末には「今年の10大ニュース」的な企画をあちこちで見かますが、某所で「2007年の本当に重大なニュースはなんだったろね」という話をしていて、直感的にこれだろうと思いついたのが『1人当たりGDP、世界18位』という記事。以下引用。

 内閣府は26日、2006年度の日本経済の決算書に相当する国民経済計算を発表した。それによると、国民1人当たり名目GDP(国内総生産)は06年の暦年ベースで世界18位となり、05年から順位を3つ落とした。最高は1993年の2位だったが、2000年の3位から6年連続で後退し、先進国の下位に後退した。比較可能な80年以降で見ると、順位は最低となる。  http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007122600548

 ランキングは為替の影響があるにせよ、改めてここ10年のGDPや国民所得の推移を見てみたら、ずいぶん足踏みをしていることに愕然としました。以下http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/h18-kaku/071226/point.pdfより抜粋。

    名目GDP(10億円) 一人当たり名目GDP(千円)
1996  508,433      4,043
2006  511,877      4,006

 この間、世界的に経済が停滞していたというわけではありません。2003年に日本と同程度の一人当たり名目GDPだったスウェーデンやオランダ等は着実にその数値を伸ばしています。

         2003   2006 (単位:ドル)
アメリカ    37,445  43,801
スウェーデン 33,952  42,264
オランダ    33,181  41,020
日本      33,221  34,252

 サビ残が横行し労働者は文字どおり死ぬほど働いている状況なのに、この数字はなんだ、と思わざるを得ません。2003年時には日本より一人当たり名目GDPが低かったフランスも、2006年には日本を追い越しています。数週間バカンスを取るお国の人たちより下回っているわけですね。これでは国民全体として生活水準が豊かになるわけもなく、生活の苦しさを感じる人が多いことに不思議はありません。

 こうなった原因としてすぐ思いつくのはマクロ経済運営のまずさや、生産性の低さでしょう。格差社会がクローズアップされて再分配政策が強化される傾向にありますが、上記の数字を眺めれば現在優先すべきは効率を向上させ全体のパイを増やす施策だと思います。そうしなければ、弱者の救済以前に船全体が沈んでしまう。

 また、生産性の低さは個人の仕事の効率がどうこうという話ではなく、そもそも儲からない仕事にしがみ続けている企業が多く、儲かる仕事へのシフトが進んでいないこと、そして儲かる仕事がうまく創出されていないことが大きいと思います。

 儲からなくなっているのに市場から退出しないゾンビ企業がさっさと淘汰されないために、それ以外の企業も儲からないままの風景はいろんな業界で見かけるでしょう。出版業界なんかその典型かもしれませんね。そうした企業では当然、給与も上がらず従業員の生活も苦しくなります。やはり本来の意味でのリストラを進め、資源の適切な配分を行わないとますます先細りになるばかりだと思います。

 経営者や資本家の搾取がひどいから労働者が苦しくなっているという話をよく耳にしますが、労働分配率は70.5%で、決してボッタくられているという水準ではありません。おかしな経営者が目立ったおかげでそんな印象があるけれど、個々の企業は別にして日本経済全体としてはそうではない。結局、全体のパイが足りないわけです。

 地方間格差にしても、見方を変えれば地元に仕事がなくとも名古屋へ行けばそれなりにありつけるわけです。どうしても地元を動きたくないのなら、自分たちで産業を興すなり誘致するしかない。もう延命措置みたいな補助を出す余裕などないのですから。

 というようなことを最近は感じていて、経団連もなんか出しましたね。会長が偽装請負でミソをつけ求心力に欠ける今の経団連に何ができるかということはさておき、経済成長に焦点を当てることは方向性として正しいのではないかと。

 今年はそうした世の中の動きの中で、個人や企業は何をどうすればいいのかという問題意識に刺さる仕事をやっていきたいな、と考えております。以上、年頭っぽくまとめてみますた。

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