2006.10.09

見えざるものを観る②

 先日紹介したように『質的研究方法ゼミナール グラウンデッドセオリーアプローチを学ぶ』はグラウンデッドセオリー(GTA)の技法をゼミ形式を用い、初学者に向けて懇切丁寧に解説しているものの、その目的や全体像が明らかにされていない欠点がある。

 しかし、同じ著者が執筆した『グラウンデッド・セオリー・アプローチ 理論を生みだすまで』(戈木クレイグヒル滋子 新曜社)は対照的に、GTAの特徴とアプローチのプロセス全体がわかりやすく提示されている。この著者の解説はとにかく具体的でていねいだ。ただ、初学者は『質的研究方法ゼミナール』を先に読めと著者は勧めているが、逆の順番に読んだようが全体像がつかめてよいと思う。

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2006.10.06

見えざるものを観る

 質的研究法に興味を持ち、グラウンデッドセオリーアプローチをかじろうと『データ対話型理論の発見』を読んでみたものの、その難解さに四苦八苦したり、具体的な方法がわからず混乱したりした人は相当いるのではないだろうか。私もそんな一人です、はい。

 そこで購入したのが『質的研究方法ゼミナール グラウンデッドセオリーアプローチを学ぶ』(戈木クレイグヒル滋子編 医学書院)。

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2006.04.12

ローカルイノベーション

皆さんは、名古屋というと何をイメージしますか?
私は断然中日ドラゴンズ、そして「あんかけスパ」であります。

小粋なイタリアン文化たるパスタを「あん」にまみれさせるという、己の嗜好に忠実に寄り添う発想が生み出したわけのわからぬ飛躍、自由で野暮ったい食のイノベーションはまさしく名古屋、This is NAGOYA!、という気がするのです。

で、ついに食べてきましたあこがれの「あんかけスパ」。

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2006.04.05

知は獲得するものなのか?

インタビューして記事を書く、というライターの仕事はとても楽しいが、そこで満足していると聞き書きしかできないアタマになって、デキの悪いルポしか書けなくなる。聞いた話を再現するだけでなく、そこからいかにして新しい発見なり知を生み出していくかが重要なわけだ。

そんなわけで最近は大学院の授業の助けを借りて、知識創造に関する本を集めて読んでいる。その中で、もっと早く読んどきゃよかったなぁと心底思ったのがこれ。

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