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2006年6月 2日 (金)

人材開発IC 岩松祥典さん⑤

「死ぬまでこの仕事を続けていたい 」

岩松さんの仕事は、遅くとも毎朝9時半からスタートする。それは、独立したときに立てた「5つの誓い」でそう決めたからだ。ちなみに、5つの誓いの内容は次の通り。

1.常に自ら「元気」でいる(儲からないと言って、決して悩まず、くよくよしない)。
2.自らを律するために、朝9時半には、仕事をスタートする。
3.採用・教育・人事に関わる業務以外は、一切請け負わない。
4.独立を支援してくれた人々を生涯大事にし、仕事でお返しする。
5.日付の記した目標を設定し続ける。

「毎朝9時半から働きはじめ、夜は早くて10時くらい、遅いと2時くらいまで仕事をします。一日のスケジュールは、その日、時期によってさまざま。ハードスケジュールといわれることもありますが、昔からそうだったし、好きな仕事しかしていませんから、たいした負担ではありません。以前は労務系や株主対応など、あまり好きではない仕事も含んでの忙しさでしたから、今のほうがはるかに快適。

日々、経営者とお話して悩みを聞き、各社の採用と社員教育のことを考え、プログラムをつくり、研修で講師を担当する――。現在の具体的な仕事の内容はそんな感じですね。仕事の内容に応じて、それぞれの会社の採用担当マネージャーとか人材開発担当部長の名刺をもらって動いています。

リクルートだけでなくベンチャー企業で働いた経験は、ICとしてやっていく上でとても大きい。もし、リクルートをやめてそのまま独立していたら、リクルート流しかできなかったかもしれませんよね。中堅・中小企業のオーナー社長の悩みって、やはりそうした会社に身をおいて、実際に社長のそばで仕事をした経験があるからわかるんだと思います。

あと、僕の仕事は請負系なので、会議室で打合せて終わりではなく、先方の会社で机と椅子を借りて仕事をするので転職に近い部分もある。その会社に入っていくとき、どう組織の中でパフォーマンスを発揮しやすくするか、要するに最初どうやって馴染むかについて、一度転職した経験がとても役立っています。

我々はトップから依頼される仕事が多いので、『社長側の人』、そして『自分たちにとって、何かよくないことをするんじゃないか』と一緒に働くスタッフの人たちに思われることがあります。ですから、早く周囲と馴染んで自分のパフォーマンスを発揮できる環境をつくることは、非常に重要なポイントなんです。

ICになって変わったことは、自分自身が元気になりましたよ。サラリーマンのときは、ともすればため息をついて『疲れた…』と言っていましたが、今は言いませんから。将来をそれほど悲観することはないですね。独立してからいろいろなお客さんとの出会いもありましたし、きっと何とかなるでしょう。

むしろ、怖いのは忙しくて新しい知識をインプットする余裕がないとき。自分で身体を動かすこの仕事で、新しい人事の潮流や採用方法、教育の考え方を勉強できないと非常に不安です。だから余裕のある時期は、つとめて本を読むようにしています。

将来の展望で難しいと思っているのは、ずっとICでやっていくのかどうか、という問題。無理に大きくするつもりはないけれど、お客さんの要望におこたえするために、5~10人くらいの会社になってもいいかなという考えと、人を雇うのは面倒くさいかな、という迷いはあります。

今後は、ずっとこういう風に仕事をしていきたい。生涯現役でいたいと思っています。80歳で新卒採用はないでしょうから、生業は微妙に変わっていると思いますけどね。おそらく仕事を一切しなくなったら、僕は死んでしまうと思います。隠居する気なんて全然ない。我々の世代にはワーカーホリック系の人が多いですけど、僕もそちらの系統ですね」(了)

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