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2006年8月 7日 (月)

人事IC 木村英一さん③

5年間は一人で、それから先はその時に決める

 木村さんがリクルートを退職したのは2003年のことである。入社してから、ちょうど20年が経過していた。これは家庭の事情で実家に戻る必要が生じたことによるもので、独立開業を目指したものではなかった。その後プライベートが落ち着き、再び仕事をはじめようと考えたとき、木村さんには3つの選択肢があった。

「一つはリクルートに戻る。もう一つは地元企業への転職。そして独立するという三択を考えました。独立については家族から反対されました。しかし、もともといつか挑戦してみたいという夢があって、リクルートのOBで独立している先輩に相談してみると『ぜひやってみたらどうか』と応援していただき、独立することに決めたんです。

 まずリクルートグループ各社に独立のごあいさつにまわったところ、ありがたいことに『これ手伝ってよ』と、すぐ3つほど案件をいただきました。やはりグループの人事部門から見ると、会社の経営や人もわかっていて、テンポラリーで仕事を任せられる存在は非常に便利なのだと思います。制度変更や合併に伴い発生する業務など、テンポラリーな人事業務は多々発生しますが、現状のスタッフは日常業務で忙殺されていますから。

私が会社にいたときも、事業内容やマネジメントを十分わかっている人事屋さんが半年だけ安い価格で手伝ってくれれば非常にありがたいと思っていましたよ(笑)。ですから、ニーズがあるのはわかっていた。あとは自分が課題解決できるだけの知識とスキルがあるか。そこだけが問題でした。

 一つ一つ課題をいただきながら、今までの蓄積をベースに自分で調べ、わからないときはいろいろな人に話を聞いて勉強しながら課題を解決していく。独立してからこの3年間はその繰り返しです。来る仕事すべてが勉強に近く、大変ですがとてもおもしろい。人事に関する“町医者”のようなものですね。総合的に色々なご相談にのって、課題解決のお手伝いをするという意味で。

現在のクライアントは7社。すべての仕事が手作りのオーダーメイドで、しかもそれぞれの会社で置かれた環境、風土、マネジメント能力、HRMへの意欲等々がすべて違いますから、まったく同じ成果物はありません。その手作り感は何物にも変えがたい喜びですが、一方で必要なパワーも相当なものなので、最近はある程度標準化したほうがよいのでは、という葛藤もあります。

これだけニーズがあれば、人を雇って組織的にやっていこうかと考えることもありますが、そのためには領域を特化しなければいけないし、コンテンツの量もまだ不十分。まずは自分自身のスキルと経験を磨くことに優先順位を置いて、5年間はぜったい一人でやろうということだけ決めています。その後は会社を大きくしていくか、どこかの会社に経営の立場で入るか、引き続き職人で行くか。それを決めるのは2年後です」

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