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2007年9月26日 (水)

HRD(人材育成・採用)コンサルタント 阿部淳一郎さん②

塾講師のアルバイトで人の可能性を伸ばす面白さに目覚める

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 阿部さんが『教育系の仕事が面白い』と気付いたのは、大学時代にアルバイトで塾講師と予備校のチューターを経験したときのことだ。

「僕の働いていた塾ではアルバイト講師にも査定があって、生徒、親、教室長から評価されるのですが、入って3ヶ月で時給が1500円から4000円に上がりました。また、チューターのバイトは生徒から指名を受けるのですが、これがものすごく集まった。

生徒には以前の自分と同じように苦しんでいる人が多い。そして成績の上がらない人は勉強の仕方を知らない。ところが僕は西谷先生に生きる勇気と原理原則の重要性を教わっていましたから、それを個々の生徒に対してやさしくアレンジして伝えたところ、成績が爆発的に伸びたんです。これは面白いなと思うと同時に周囲から高く評価され、お客さんがついていた。このときに『俺、しゃべるのが好きだし、得意じゃん』と自覚しました。

 でも、学生時代の教育に対する興味はそこでおしまいです。就職活動ではマスコミかメーカーの宣伝部を志望しました。僕は田舎から東京に出てきたので、華やかな世界に憧れていたんですね。弁は立ったので8社大手企業の最終面接に残りました。でも、最終的にはすべて不合格で、凹みまくりですよ。今の仕事をやるようになってわかったんですが、最終面接は意思確認なんですね。本気ではないことを見抜かれたんです。

 そこではじめて、本当の意味で自己分析をしました。マスコミの志望理由であった『情報発信をしたい』という気持ちはあながちウソではない。ただ、なんとなくイメージしていたのは糸井重里さんの『おいしい生活』というコピー。このコピーを見て、みんなが『あれ、おいしいよね』と言うようになりましたよね。そんな仕事をしてみたい、と。

 では、例えば電通に入って何をするのか。プロデューサーが仕切り、プランナーが企画を立て、営業がお客さんを獲得し、かつタレントが情報発信を行うわけですが、冷静に考えて僕がやりたいのはプロデューサーかといえば、それは違う。やっぱりしたいことは情報発信で、その意味ではタレントの仕事です。でも、タレントになりたいわけではない。

 そのとき、ふと頭に浮かんだのが予備校の西谷先生でした。子供の頃、フリーな生き方なんてダメだという育て方をされていましたから、予備校講師なんてダメだと思っていたのですが、僕がやりたいことはそれだとわかりました。自分が講師として、直接誰かにメッセージを発信するような仕事…。

 ただ、どうしたらなれるのかがわかりません。英語や数学の先生になりたいわけでもないし、それともう一つ、僕は予備校でバイトしていたので、若い人気講師が持ち上げられて舞い上がってしまい、傍若無人にふるまう姿も見ていました。それで、あまり若いときに講師になったらまずいんじゃないか、という気持ちもあった。

 そこで考えたのが、社会人向けの学校の裏方になることでした。これから子供は減っていきますが社会人向けなら何かニーズはあるだろうし、そこで裏方をやればネットワークもできるしビジネスも学べるだろうと」

 こうして阿部さんは資格受験予備校の営業マンとして就職することが決まった。

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