2006年4月 8日 (土)

はじめに⑥ というわけで…

新しいタイプの自営業が出現した背景やその意味については、前回触れたダニエル・ピンク著『フリーエージェント社会の到来』に詳しい。ちょっと分厚い本だけど、今ぼくたちの周囲で起こっている働き方の変化について、刺激的な知見を与えてくれる。

ただ、2001年にアメリカで発行されたこの本の内容は、当然のことながら現在の日本の状況と一致するわけじゃない。また、最近は日本でも「自己雇用」や「個人請負」に関する研究論文を見かけるようになってきたけれど、それらのドキュメントから独立するときのワクワク感や先が見えない将来への不安感を感じとれることはないし、フリーランスとして生き抜いていくために大事な何ものかを得ることもあんまりない。

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2006年4月 7日 (金)

はじめに⑤ 意外と多い日本のフリーエージェントだが…

フリーランスやSOHO、IC(インディペンデントコントラクター)といった働き方をする人たちの増加は、就業機会を増やし、企業の人材リソースの多様化や人件費の流動費化の要請に応え、個人が自分のライフスタイルにあった働き方を実現できる、という意味で社会的に大きな意味のあるものだと思う。

ところが、前にも書いたように日本の自営業者は減っていくばかりだ。ちなみに、他の国と比較するとこんな感じになる。

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2006年4月 6日 (木)

はじめに④ ぼくがフリーでいる理由

ぼくがフリーランスになって5年半が過ぎた。サラリーマンやってた期間は合わせて5年間なので、フリー時代のほうが長くなったのかぁ…。そりゃおっさんになるわけだorz。

自営業になってよかったことはいっぱいある。中でも一番大きいのは、好きなときに昼寝ができることだ。冗談ではないです。会社勤めの頃は、昼食後の2時~4時くらいになると眠くて眠くてまるで仕事にならず、その分退社時間を遅くするから昼寝させてくれと思っていた。今は眠くなったらさっさと仮眠できるから、能率が格段に上がった。もっとも仮眠で済まず、気が付いたら日が暮れてるなんてこともあるわけだが…。

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2006年4月 5日 (水)

はじめに③ 「規模」からの解放

戦後はモーレツな勢いで勤め人が増加し自営業者と家族従業者が減っていった時代で、その背景には産業構造の大変化があったと前回書いた。これを別の面からみてみよう。

勤め人が増えたのは会社が労働力を必要としたからであり、かつ自営業をやっているより有利な条件を社員に提供できたからだ。これは街の小さなお店とスーパーを比較して考えるとわかりやすい。

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2006年4月 4日 (火)

はじめに② サラリーマンの時代の後は?

一つの会社に勤めるという働き方は今の世の中でスタンダードになっているけれど、実はそうなった時期はそれほど古くない。

戦後間もない1948年、日本の就業者は3460万人いて、うち雇用者は1274万人と全体の36.8%で、決して圧倒的多数というわけではなかった。これが1999年になると就業者は6462万人、雇用者が5331万人で、雇用者は就業者全体の82.5%も占めるようになる。

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